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2024/02/27 ブログ
今日は、お口の中の大切な部分である、「舌」の機能と役割について、お話ししたいと思います。
舌の働きは、大きく分けて4つあります。
1つ目は、「咀嚼・嚥下機能」です
咀嚼とは、食べ物を「噛む」動作のことです。食べ物を口に入れると、まず前歯で噛み切り、舌で受け取ります。その後、すぐに食べ物を奥歯の上に運びます。奥歯で嚙み始めると、食べ物が落ちていかないように舌全体で支えます。
嚥下とは、食べ物を取り込み、「飲み込む」動作のことです。咀嚼され、食べ物が飲み込める形になると、舌先が上顎の天井に接するようにして喉に送り込みます。こうして食べ物を食べることができます。
また、奥歯で効率的に噛むために、歯と歯の間に食べ物を運んで、何度も噛むことにより、唾液が分泌されます。このように食べ物と唾液を混ぜ合わせたりするのも、舌の役割の1つです。
2つ目は、「構音機能」です。
これは簡単に言うと、発音すること(話すこと)です。
言葉を話すためには、まず、脳から指令を送ります。音を作り出す器官はその指令を受けると、肺から息を出し、喉仏にある声帯を震わせて音を作ります。最後に舌の形を変えたり、口を動かしたりして、微調整することで、思い通りの声を作ります。この過程を「構音(発音)」と呼びます。
舌の動きがあるからこそ、話したり歌ったりする時に、異なった音を出し、発声することができるのです。
3つ目は、「味覚機能」です。
これは、食べ物の味を感じることです。
人が感じる味覚は、舌に存在する味蕾(みらい)という、味細胞(みさいぼう)が集まった器官で味を感じ取り、神経細胞を介して脳に伝達されています。そして脳が「甘い」「苦い」などと味を判断しているのです。
味蕾は舌の上だけではなく、軟口蓋(上あごの後方)や咽頭部、食道にも広く分布しているため、飲み込むときにも味を感じているのです。
味覚は、甘味、塩味、酸味、苦味、うま味に区分され、甘味は舌先で、塩味は舌先の外側で、酸味は舌の奥のほうの外側で感じやすいとされています。苦味は、舌根との境目あたり、さらには舌根の部分で感じ取られます。
しかし、近年では、舌の部位による感受性に違いは少ないとも考えられているようです。
以上のように、美味しく食べて楽しく会話するには、この「咀嚼・嚥下機能」「構音機能」「味覚機能」の3つの舌の働きが大きく関わっています。
4つ目は、「歯並びの形成」です。
意外かもしれませんが、歯並びを形成するうえでも、舌は必要不可欠になります。
歯並びには、歯列の内側にある舌による圧力と、歯列の外側にある頬や唇による圧力が関わっています。両者のバランスが安定した位置に歯が並びます。
つまり、舌が左右どちらかに偏っていたり、特定の歯を押すなどの癖(舌癖)があったりすると、歯並びが乱れてしまいます。
歯並びを乱さないためには、普段から舌の位置(スポット)を知っておくと良いと思います。
まず、自分の舌の位置を確認してみましょう。
舌が歯に当たっていたり、どこにも当たっていなかったりするのは、正しい状態ではありません。また、舌の先端だけが上顎についているのも、正しくありません。
舌の正しい状態は、「上あごの裏のスポットに舌の先端がつき、舌全体が上顎についている」状態です。
上あご(口蓋)の前歯の裏側付け根から喉の奥の方に舌を滑らせていくと、わずかにへこんだ部分があることに気づくでしょうか。 ここを「スポット」といいます。 このスポットに舌を収めるようにし、舌全体を上顎側にくっつけたのが、正しい状態になります。
正しい位置に舌があると、歯並びだけでなく、体にも良い影響があります。
これは、鼻呼吸をしやすくなりますので、呼吸と共に空気中に存在するウイルスや細菌を体内に取り込みにくくなり、感染予防に繋がります。
また、舌や舌周囲の筋肉が鍛えられることで、顔や首のリフトアップ効果も期待できます。
今回は舌の機能と役割についてお話ししました。
舌を正しい位置でキープしようとすると、とても疲れるという方もいらっしゃいます。
まず正しい舌の位置を知ることが大事です。自分はどうなのかなぁと観察してみたり、意識してみたりする時間をほんの少し取ってみることからやっていただけたら良いと思います。
当院では、健康な歯やお口の環境維持を保つため、症状がなくても、定期的な検診をおすすめしております。
気になることや相談したいことがある際は、京橋 銀座みらい歯科へお気軽にお問い合わせください。
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